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学生×あしなが育英会会長 遺児と日本の未来を見据えて

いよいよ第96回あしなが学生募金がスタートしました!
今回はあしなが育英会の玉井義臣会長をゲストに迎えて、お話を伺います。

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玉井会長こんにちは!今日はいくつか質問させてください。よろしくお願いします!
まずは、玉井会長の「最近嬉しかったこと」を教えてください。

この出来事が、というものはないのだけれど、とにかく仕事が楽しい。普通なら引退、という年齢(今年83歳)だけれど、社会の主役を誰かに渡してしまうのではなく、積極的に考えて、動いて、社会に必要なんだと自覚できる。特に人のために頑張っているときは、自分のためのときには発揮できないような力が出たり、やりがいを感じたりする。

遺児の背中を押す、給付型奨学金!

今春から、給付型を含むあしなが育英会の新しい奨学金制度がスタートしますが、給付型奨学金導入を決めた最大の理由を教えてください。
給付型奨学金を求める世論が日に日に高まってきている。
それに、あしなが育英会の奨学生を対象にした生活状況調査で、想像以上に一般学生と差がついてしまっていることがわかったから、放っておけない。

その差は、給付型奨学金の導入によって埋められますか?

「給付型」奨学金だったら、将来返すことを考えなくていいから、思い切った選択ができる。自分も貧乏を経験してきた人間だからわかるけれど、何年も先だとしても、いつか返さないといけない奨学金は大きな不安になって、進学を諦める要素になりかねない。

遺児の背中を押す、給付型奨学金

その不安を払拭するための給付型なんですね!

遺児たちが思い切った決断ができるように、思い切った額を出した。
それに、もう一つ目的があって、それは遺児たちにアルバイトを減らして欲しいと思っているから。これからは、社会が劇的に変動する時代。それについていくためには常に勉強し続けることが大切。学生時代に人生の基礎を築いてほしい。だから給付の分だけでも、アルバイトを減らして、勉強したり、本を読んだりしてほしい。
それから、これは主観だけれど、「自分らしさ」を持っている人間はこれからの時代を生き残っていける。

他の団体でも、給付型奨学金を交付している団体もありますよね。どうして、あしなが育英会も導入する、という決断をされたんですか?

やはり遺児が最も苦しい状況に置かれているから。幼いころから我慢を積み重ねてきただろうが、「諦めやすい子ども」になってほしくない。諦めたらドロップアウトしてしまう。

広く社会を見つめて

83歳玉井会長が今、10代・20代の若者に期待することは何ですか?

社会の全体像を掴む習慣をつけて欲しい。スマートフォンが普及したが、今こそ新聞を読んで欲しい。ネット上で自分の興味ある情報にだけ触れるのではなく、広く社会を知るためには新聞が最適。

新聞なら、様々な分野の情報に触れられるから、ということですね。

それもあるが、紙面には新聞社独自の価値観が表れている。どの記事を一面にするのか、どのくらいのスペースを使うかを見て、社会の中での物事の重要性や、世界がどんな方向に進んでいるかを学んでほしい。

なるほど…そう考えると、新聞は社会の縮図なんですね。

ボランティアはきっとあなたの財産になる

今回の学生募金にもたくさんのボランティアの方が協力してくださいます。玉井会長は「若者のボランティア」についてどう思いますか?

ボランティアをしようという意識のある人はたくさんいると思っている。でも、身近に機会がなかったり、一歩踏み出す勇気がなくて出来ていない人が多い。その中で「やります!」と手を挙げて、自分以外の誰かのために頑張るということは、きっとその後の財産になる。
それと、そもそもあしなが運動は学生らのボランティアから始まったことを思い出してほしい。

では最後に、ボランティアスタッフの皆さんにメッセージをお願いします

ボランティアをするという気持ちがあなたの人生と国を豊かにする。ぜひその気持ちを一生大事にしてほしい。本気でボランティアに取り組んだら、自分自身も成長するし、周囲にいい影響を与える人になるはず。やさしさを行動に移せる人がいる国は強い!頑張ってください!いい人生が待ってるよ。